JCOG 日本臨床腫瘍研究グループ 脳腫瘍グループ

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概要

 

脳腫瘍とは頭蓋内にできる新生物(腫瘍)の総称です。脳を構成する組織自体から発生する原発性脳腫瘍と、他臓器の悪性腫瘍が脳に転移してきた転移性脳腫瘍とに分けられます。脳腫瘍はその悪性度をグレード1(悪性度がもっとも低い)から4(悪性度がもっとも高い)に分類します。原発性脳腫瘍は2016年の全国がん登録データによると、人口10万人に対し、1年間に22.2人程度発生したと報告されていますが、その約25%が神経膠腫(グリオーマ)と呼ばれる腫瘍です。神経膠腫の代表は星細胞腫であり、そのグレード3、4の5年生存率がそれぞれ43%、16%と予後不良の疾患です。

一方で、年間100万人発生すると言われるがんの10%が転移性脳腫瘍を発症すると言われています。転移性脳腫瘍の約半数は肺がんからの転移であり、乳がん、大腸がんがそれに続きます。

JCOG脳腫瘍グループは2003年に結成され、全国の大学病院や基幹施設の脳神経外科を中心に構成されています。2021年1月の時点で41施設が参加し、脳腫瘍に対する標準治療や新規治療を開発するための臨床試験を行っています。